Wadaiko MAKOTO真は和太鼓演奏者サランドル窪田真理子さんが率いる太鼓を愛するフランス人、在仏日本人の集うアソシエーションだ。
真理子さんが和太鼓を始めたのは、18歳の時、和太鼓演奏者林英哲の演奏をテレビで見て、“その姿に惚れた”のがきっかけだ。まずは地元町内会の盆太鼓クラブに入り、3年ほど和太鼓の経験を積む。その後、大江戸助六太鼓の公演を観て、その場で入門を志願。「太鼓に惚れなおして、自分はこれをやるために生まれてきた、と感じたんです」。2年間、OLをしながら週1度、大江戸助六太鼓の教室に通った後、会社を辞め、宗家小林正道氏に弟子入り。「内弟子としての務めの他、大江戸助六太鼓の事務仕事、つまり、電話取り、宛名書き、太鼓の管理、衣装作り、植木の水やりからトイレ掃除までこなしました。宗家に稽古を付けてもらえるのは週に2回だけで、後は業務前の自主トレと、夜の街灯の下での素振りです。道を歩いていた人に、変な目で見られたこともあります」。
10カ月後には初舞台を踏み、やがて海外公演にも参加するようになり、フランス公演で、照明を担当したサランドル氏が真理子さんの太鼓を打つ姿に一目惚れ。2年間の遠距離恋愛の後、2000年にパリに移り住むことになった。「山口百恵が引退コンサートで最後に床に置いたマイクと、自分の手放す桴を重ねて感じていました」。ところが1年後に突然日本から「太鼓が一つ、目の前にあればそこから何かが始まる」のメッセージとともに正道氏から太鼓が送られてくる。長女を出産して3ヶ月後、仏語も話せず、友人もなく、赤ちゃんと二人だけで一日の大半を過ごす生活に疑問を感じた真理子さんの目の前にあったのは文字通り、一つの太鼓だった。貯金をはたいて太鼓をもう一つ買い、パリ日仏文化センターで和太鼓教室を開始。「在仏日本人が習いに来るだろうと思っていたら、生徒の9割5分がフランス人、当時は仏語ができず、身振り手振りだけで指導しました」。まもなく演奏活動も再開し、アコーディオンや琴とのジョイント・コンサートなどを行う。
そして、去年2月にアソシエーションWadaiko MAKOTO真を結成。「よりきちんとした形で、フランスで和太鼓を広めていきたいと思いました」。現在、会員は約50人、週7回の教室のほか、見本市や音楽フェスティバルなどで演奏活動も行う。「和太鼓は楽器としての面白さもありますが、実はストレス解消に効果があります。人は怒りを感じるとテーブルを叩いたり、場合によっては他人を叩くことも。それで怒りの気持ちを吐き出しますが、太鼓を打つと同じように心の安定を図ることができます。また、汗をかくので新陳代謝もよくなる。胎教や子どもの情操教育に効果がある、という話も聞くし、和太鼓を通した活動は、必ず人に役立つと確信しています」。
和太鼓教室、演奏活動の詳細はhttp://www.wadaiko-makoto.org/
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