担当 ラフォルジ由美 laforge.patrice@libertysurf.fr
• アールデコ建築の多い街
• ジャンヌダルク祭り
• シャンパン街道めぐり
• 光の衣装をまとったエペルネー
• 春の訪れとブロカント
• シャトー デトージュ


担当 鈴木まみ mami_reims@yahoo.co.jp
• フジタ礼拝堂
• Champagneのお供に
• ブドウ畑

アールデコ建築の多い街

ヨーロッパに住む日本人の特権のひとつに、先人の残した建築物(もちろん石造)を目のあたりにし、その中で生活できることがあると思います。ランスもその例に漏れず、フランス人の祖と言われるガロワ人が3世紀に作ったマース門から、カテドラルの前に今年出来たばかりのガラス張りのメディアテックまで、ひとつの町のあちこちで色々な時間にタイムスリップできます。
その中でもランスらしい建築スタイルと言えばアールデコです。ドイツ国境に近いランスは1914−18の第一次大戦で80%の建物が崩壊する大打撃を受けました。そしてその復興の際に当時の流行スタイル、アールデコが取り入れられたのです。(イメージが湧かない方はテレビの「名探偵ポワロ」を思い出してください。)また、第二次大戦あとの復興にもレモワはアールデコを取り入れました。
町を散策していてアールデコの建物があると嬉しくなりますが、いろいろな場所に点在しているため全てを見るためにはかなり歩き回らなければなりません。

ジャンヌダルク祭り

ジャンヌ・ダルクにちなんだお祭りはフランス各地で見られますがランスもその例に漏れません。ジャンヌがシャルル7世を戴冠させたのがランスの大聖堂であったためです。6月にランスで行われるお祭りでは街中に可愛らしい出店が立ち並び中には中世の衣装を身に着けた人たちがアクセサリーや小物、はちみつやエピス入りのお菓子を売ったり。町の広場では中世の音楽が流れる中、ジョングラーや火吹き男たちが技を披露し、また重々しい中世の鎧兜を身につけた男たちが戦いの様子を実戦さながらの様子で披露していました。
でも、見物人の一番の目当てはパレードです。フランス初代王クロヴィスから歴代の王様たち、お后様たちに、もちろんジャンヌとシャルル7世にも、仮装をしたレモワたちが市内をねり歩くのです。

シャンパン街道めぐり

秋にランスに旅行されることがあれば、市内の有名カーヴめぐりだけに終わらせずに郊外のブドウ畑へも足を伸ばしてみてください。
シャンパン街道をランスより南へ下ると濃い緑に列を成すブドウ畑が見えてきます。シャンパンの骨格となる黒ぶどうのピノ種、ノワールとムニエです。エペルネーへ向かいマルヌ川を越えると緑の色が薄くなり輝いてきます。これがシャンパンに繊細さと品格をもたらす白ぶどうのシャルドネ種です。九月下旬であれば収穫、ヴァンダンジュをしている人たちに出会えるでしょう。十月に入ればぶどうの果汁がワインに醸造される香りが村々を包みます。シャンパン直売という看板を出している小さな家族経営のぶどう園がありますから、そこでシャンパンのお土産を買ってはいかがでしょう。そこでぶどうの葉っぱもいただいて、家に帰って天ぷらにし、シャンパンのおつまみにするのも、この地方の秋の味覚のひとつです。

光の衣装をまとったエペルネー

ランスから南へ30キロ下ったところにランスと並んでシャンパンで有名なエペルネーがあります。年末、世界中がシャンパンのコルクを開ける頃、そのエペルネーの目抜き通り、アヴェニュー ド シャンパーニュに光のイルミネーションが点ります。毎年恒例の、Habits de lumiere というお祭りです。2003年は12月12日に行われました。
色とりどりの花火が漆黒の冬の空を彩り、生バンドが雰囲気を盛り上げる中、世界に名だたるシャンパンメ−カ−らがその社屋にその年とびきりの光の衣装をまとわせて、またすぎてゆく年を祝いました。
その夜は霧雨が降っていたので光はしっとりと濡れた人々の髪や、建物、道路に反射してさらに美しく見えました。
その後、それぞれのメ−カ−が開くシャンパンのカクテルパーティーが始まり、夜中まで続きました。

春の訪れとブロカント

私の住んでいるシャンパーニュ地方は北フランスに位置していることに加え、窪地になっていることから、霧や雨が多く、冬はとても寒く長いです。
パック(復活祭)になり、庭に再生を意味する卵の形をしたチョコレートを置く頃になると、人々はやっと外へ出るようになります。
そこで春の光やにおいを感じたら、broquanteブロカントやvide grenierガレージセールの季節到来です。
私も毎週末、ランス近郊の村々で行われているブロカントを新聞で確認して出掛けます。その村の主要な通りにたくさんのテーブルが置かれます。そこに各家庭で不要になったもの、例えば、大工道具、60,70年代の流行歌のレコード、おばあちゃんの嫁入り道具であったかもしれない絵柄がかすれたリモージュの皿、空の香水ビン、コレクター用のシャンパンのキャプシュル、埃をかぶっているけれど磨けばぴかぴかになりそうなブロンズ製のランプ、赤ちゃんの靴、お菓子のおまけの玩具、マリア様の形をした容器に入ったルルドの聖水など、あらゆるものが並べられるのです。
たいていサンドイッチ屋さんが出ていますから、お昼はそこで買うことが出来ますし、広場にメリーゴーランドやポニーが出ていることもあって、村祭りのようです。
これまでの私の戦利品は、8人用ラクレットプレ−ト5ユーロ、マリーアントワネット・スタイルのスープサーヴィスの銀器2ユーロ、日本でも見かけるナイフを樽に刺すと海賊が飛び出す玩具4ユーロ、luzerne日本語ではむらさき馬肥やしの珍しい蜂蜜は2ユーロ50サンチームでした。

シャトー デトージュ

私たちがいつも結婚記念日に利用しているシャトーホテル、デトージュはランスより南およそ70キロのエトージュにあります。17世紀に建てられたお城は王族の宿として使われ、現在はヌーヴィルさんオーナー一家がその歴史ある様式や調度品を管理し、この地方でも指折りのレストランに惹かれてやって来た旅行者たちをもてなしています。
ランスから一時間ほどドライブし、あー田舎になってきたなあ、と思う頃、5メートルはありそうな格子の門をくぐると、赤いレンガでアクセントが付いたお城、シャト− デト−ジュに着きます。正面から見るとお城はモダンで瀟洒な貴族の館という感じですが、それを取り囲むお堀、そこに遊ぶ一対の白鳥や、20へクタ−ルの庭に生えている空を覆うように高い木々、ぼこぼこと変形し地面より突き出るその奇妙な根、尽きることのない泉、または城の裏にあるお姫様が閉じ込められていそうな塔を見るとやはりゴシック、ロマンチックで中世に迷い込んだ感じがします。
ホテルには暖炉があったり、天井から綺麗なドレープが掛けられたベッドがあったり、外観に負けない素敵な内装の部屋が20部屋あります。夕食時にダイニングルームに同席するほかのお客様たちを見ると、フランス人に加え、イギリス人、ドイツ人など近隣諸国から車で遊びに来ているカップルが多いようです。
レストランは宿泊者以外も予約が可能で、銀器とクリスタルに盛られた正統かつ遊び心に富んだフランス料理が楽しめます。私たちが最近頼んだメニューで美味しかったのは、アントレで川えびのグリルとラヴィオリ、メインでラパン、そしてデザートは緑茶とジャスミンのミルフィーユ、どれも繊細でデリケートでした。お値段も手頃です。
パリから電車でいらっしゃるのなら東駅よりエペルネーまで一時間、そのあと30分タクシーになりますが、至福の時間を過ごせること請け合いです。

フジタ礼拝堂

日本人画家の藤田嗣治が、1959年カテドラルで洗礼を受け、MUMM(マム)というシャンパンメゾンの資金援助を受け、1966年に建てた礼拝堂です。内部は、彼が手がけたフレスコ画で全面覆われており、圧巻です。フレスコ画とは、壁に直接絵を描く技法のひとつで、生乾きの壁に顔料を水で溶き、絵を描いて、壁の乾燥によって色が定着するというものです。当時の彼は80歳という高齢で、初めてフレスコ画に挑戦したわけですが、乾くまでに塗り終えなければならない非常に体力の必要とされる作業のため、彼の忍耐力、絵にかける執念が感じられます。
1968年に亡くなった彼は、この礼拝堂の下に眠っています。

住所:33,rue du Champ de Mars
TEL:03 26 40 06 96
5月〜10月 14h〜18h 水曜を除く毎日。

Champagneのお供に

このピンク色のBiscuits Roses(ビスキュイ・ロ−ズ)は、メレンゲを色づけして焼いたサクサクのお菓子です。そのまま食べても美味しいですが、champagneにつけながら食べるのが通といわれています。1756年創業のFOSSIERで作られている可愛いお菓子。ランスにお越しの際には、ぜひサクサクを味わってみてください。
この通常のビスキュイの他に、丸く焼きあげたマカロンにココナツ、フランボワ−ズなどの色々な味がついているものもあります。
ランス市内なら、お土産店、ス−パ−に売られていますし、パリでもボンマルシェ食品館、ギャラリラファイエット食品館などでも手に入れることが出来ます。

FOSSIER
住所:25,cours Langlet
TEL:03 26 47 59 84
月曜14h〜19h、火曜〜土曜9hから19h

ブドウ畑

champagneと名乗れるのは、この地で栽培される「ピノ・ノワール」「ピノ・ムニエ」「シャルドネ」の3種類を使用し、Methode Champagne(シャンパン方式)と呼ばれる方法で作られた発泡酒だけです。ランスから南に27kmほどのところにエペルネという町がありますが、こちらもMoet et Chandonをはじめ、有名なシャンパンメゾンが沢山あります。このランス−エペルネ間にあるのが、Montagne de Reims(ランスの山)で、ピノ・ノワ−ルの広大な畑が広がっています。 もうすぐ始まる収穫では、大勢の人たちにより、手で丁寧に摘み取られていきます。
シャンパンメゾンの見学もいいですが、実際のブドウを見学するのも楽しいものです。ベンチがある場所もあるので、サンドイッチなどを持ってピクニックすることも可能です。